BIOTRON


'BIOTRON' is my keyword – a chamber with an artificial climate control in which environmental conditions can be controlled to test the effects on organisms. I depict new species of magical creatures (characters) generated in the chamber as well as those creatures' plays (acts), stage sets and props. This new style of circus is to showcase not only traditional culture of human beings, but also the Earth itself on which all organisms play each role.




生命のサーカス


私は 「 BIOTRON 」 ( 人工的に環境をコントロールできる生物の飼育、 培養装置)をキーワードに、その中で育まれる摩訶不思議な新種の生物や、それら生物による命をかけた営みを、生命賛美の祝祭であるサーカスそのものであると捉え、平面作品やパフォーマンス公演を制作しています。

 

30億年前に誕生した地球の子、核単細胞は億数万年かけて姿形を変化させ繁殖してきました。その進化の末端であり最先端に立たされている私たちにとって、細胞を持つ者全てがまさに兄姉なのです。しかし太古の進化過程で、もし現在と寸分でも違う変化が起きていたとしたら、そのDNA配列は現存にはないものとなっていたでしょう。形態進化は生命のジャグリングなのです。動植物は呼吸、代謝、受粉、細胞の生死など、体内レベルで常にアクロバットを繰り広げています。 この瞬間でさえも、全生物は、進化という名の細い一本のロープの上にバランスを取りながら立ち、歩みを進めているのです。

また、サーカスはあらゆる人種と文化のコラージュとして発展してきた歴史をもち、ステージに立つ者(産まれてきた者)の存在を全肯定するという祭事的要素があります。作中の生き物たちは、進化のジャグリングをいまだ待ち眠り続けている胎児(クラウン)であり、地球が流産した子です。曲芸者として存在する彼らは、人間視点の地球劇場のありかたを変容させる存在なのです。